天然ガス自動車
の
普及に向けて
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天然ガス自動車の普及に向けて
⑵ モビリティの適材適所
経済産業省「エネルギー基本計画」(2014年4月)では、「次世代自動車」の普及促進として、自動車等の様々
な分野において需要家が多様なエネルギー源を選択できる環境の整備を行い、「次世代自動車」の新車販売に
占める割合を、2030年までに5割〜 7割とし、同様に「先進環境対応車」は、2020年において8%とするとしてい
ます。また、次世代自動車の普及・拡大に当たっては、インフラ整備が不可欠とも明記されています。なお次世
代自動車とは、ハイブリッド自動車・電気自動車・プラグインハイブリッド自動車・燃料電池自動車・クリーンディー
ゼル車・CNG自動車等としています。
現在検討されている代替エネルギーとしては電気、天然ガスと水素が代表的です。貨物分野では小型車では
電気自動車も実用的ですが、重量車では天然ガス自動車のみが実用的な車両と言えます。
日当たり走行距離
車両重量
日当たり走行距離
車両重量
ディーゼル車
高効率クリーン
ディーゼル車
高効率ガソリン車
電気自動車
天然ガス自動車
ハイブリッド車
プラグイン
ハイブリッド車
乗用車
燃料電池車
貨物トラック・バス
ハイブリッド車
ガソリン車
日本の将来
日本の現状
図3 モビリティの適材適所のイメージ
※5
⑶ 天然ガス自動車への国の政策
◦総合物流施策大綱(2013-2017) 2013年6月 国土交通省・経済産業省
総合物流施策大綱とは、政府における物流施策や物流行政の指針を示すもので、「強い経済の再生と
成長を支える物流システムの構築〜国内外でムリ・ムダ・ムラのない全体最適な物流の実現〜」を目指すも
のです。取組のポイントは以下のとおり、
さらなる環境負荷の低減に向けた取組
物流に起因する環境負荷の低減の面からも物流の効率化を推進し、併せて環境性能に優れ
た自動車の導入等の対策を推進する。(中略)
「物流分野における主要なCO₂排出源であるトラックをはじめ、船舶、鉄道等各輸送モー
ドの省エネ化、低公害化、
天然ガス
等へのエネルギー転換を促進する。」
と明記
①グローバルサプライチェーンを支える物流
②
環境負荷の低い物流
③災害に強く安全・安心な物流
◦国土強靱化アクションプラン2016 2016年5月 国土強靱化推進本部(内閣官房国土強靭化推進室)
「国土強靱化(ナショナル・レジリエンス)」とは、国家のリスクマネジメントであり、強くてしなやかな国をつ
くることで、日本の産業競争力を強化し、安全・安心な生活づくりを担うものです。
交通・物流(交通ネットワークの強靭化の推進)として記載
「トラック事業者のBCP策定の推進、エネルギーセキュリティの推進(C・LNG車両の普及)等に取り組む」
天然ガス自動車をめぐる新潮流
※5 出典:日経ビジネス2010.12.6