2004年4

 

安西日本ガス協会会長 記者会見発言要旨

 

 

本日は、改正ガス事業法の施行総合資源エネルギー調査会の審議「愛知万博ガスパビリオン」の3点について、申し述べます。

 

■「改正ガス事業法の施行」につい

今回の制度改革は、3年余にわたる審議を経てまとめられたものです。ガス業界は、今回のガス事業制度改革については、エネルギー政策基本法やエネルギー基本計画に即して、現状を十分に踏まえた制度であると受けとめています。

 

本日から、自由化範囲は50万㎥以上のお客さまにまで拡大され、都市ガス販売量の44%が自由化されます。また、すべての一般ガス事業者および新たに定義付けられた導管事業者に託送供給が義務付けられ、一般ガス事業者も22社が託送供給約款の届出をしています。このような新たな競争の枠組みが開始することにより、ガス市場における競合がさらに進むものと考えています。

 

エネルギー間の競争が激化していくなかで、都市ガス業界としては、それぞれの事業者が、いかにして自らの競争力をつけ、お客さまから選ばれるエネルギー、選ばれる企業となるのかが最大の課題となります。そのために、安定供給や保安の確保はもとより、一層の料金引き下げ、一層のサービスの充実など、他エネルギーとの差別化を目指してまいります。

 

総合資源エネルギー調査会の審議について

昨年10月、「エネルギー基本計画」が閣議決定・国会報告され、この中で天然ガスシフトの加速化を推進する」旨が明確に示されました。都市ガス業界は天然ガスのさらなる普及拡大の期待にこたえるため、供給サイドにおいては「2010年までに高カロリーガスへの統一」を目標とするIGF21計画のもとで、天然ガスへの転換を着実に進めています。

 

一方、需要サイドにおいては、天然ガスコージェネレーションをはじめ、天然ガス自動車やガス冷房等を普及拡大させるとともに、高効率化やコストダウンをめざして技術開発に鋭意取り組んでいます。平成17年には、家庭用燃料電池を市場投入する計画であり、各ご家庭が設置し電気をつくる「マイホーム発電」の普及に今後とも努めてまいります。

 

また、都市化の進展によって、一定の地区・建物等において電力と熱をバランス良く利用できる可能性が高まってまいります。その結果、こうした需要場所にコージェネレーションを核とした分散型エネルギーシステムを導入することで、効率的なエネルギー利用が促進されます。都市ガス業界としても、今後エネルギーの有効利用が可能な分散型エネルギー社会の構築に向けた提言をしたいと考えています。

加えて、今回示される長期エネルギー需給見通しのなかで、エネルギー基本計画で示された天然ガスシフトの加速化が、具体的数値として実現されることを大きな期待をもって注視しています。

 

「愛・地球博」への出展準備状況について

21世紀最初の国際博覧会である「愛・地球博」が来年3月に開幕します。都市ガス業界は、「ゆめエナジー人へ、地球へ」という基本テーマの下、「ガスパビリオン炎のマジックシアター」を出展する予定であり、国際博覧会への出展は今回で4回目となります

 

展示内容の詳細やロゴタイプなどについては、配布資料のとおりです。去る3月9日にはパビリオンの起工式をとり行い、19日には建築着工にとりかかるなど、この1年間は諸準備に明け暮れることになるものと存じます。ご来館いただきましたお客さま、特に小学校高学年から中学生を含む家族連れのお客さまに、天然ガスが創り出す未来を思い描いていただけるようなパビリオンとなりますように、万全の取り組みを行ってまいります。

 

私からは、以上で


【配付資料】 ガスパビリオン 炎のマジックシアターについて(概要)  ダウンロード (248KB・PDF形式)