平成16年6月16 日
2030年のエネルギー需給展望について
社団法人日本ガス協会
会長 安西 邦夫
今回示された「2030年のエネルギー需給展望」は、2030年という文字通り長期を見据えた我が国のエネルギー政策の方向性を示すもので、エネルギー需要の減少と新しい技術の進展という状況変化への対応を踏まえた画期的なものであります。
現在、世界的に天然ガスの需要が高まっていますが、この流れの中で、我が国がエネルギー需給構造の柔軟化や経済の活性化、環境問題への対応、省エネルギーを実現するために、環境性・供給安定性に優れた天然ガス利用の拡大と分散型エネルギーの活用を図ることは、まさに正しい選択であると考えます。
私どもは、我が国における天然ガスは、今回示された以上に大きな導入ポテンシャルを有していると見ております。我が国が、強靭なエネルギー需給構造を構築するという目標を、さらに加速化して達成するためには、技術的、制度的な取組みを強力に進めることが課題であります。報告書の中では具体的な施策は明確ではありませんが、私どもガス事業者は、事業者の努力と官民による施策への取組みを両輪として、天然ガスの利用拡大と分散型エネルギーの普及に努め、「経済と環境の両立」の実現を目指してまいります。
以 上