「第3回ウィズガス全国親子クッキングコンテスト〜炎の調理で五感を研ぎ澄ます〜」の全国大会が2010年1月10日、東京・新宿の東京ガス新宿ショールームにて開催されました。
前回の2倍にのぼる8212組の応募があった今回のコンテスト。募集テーマは「我が家のばんごはん」。この日集まったのは、全国8地区90箇所以上で行われた地区予選大会、地区決勝大会を勝ち抜いてきた、14組28名の親子たちです。「作ること食べることで家族の笑顔と会話があふれ、我が家定番の人気メニューで我が子にも伝えたいばんごはん」。いったいどんなメニューが披露されたのでしょうか?!
出場チームは7組ずつ2グループに分かれ、制限時間1時間で、家族4人分のオリジナルメニューを調理しました。最初は少し緊張気味だった子どもたちも、調理が始まれば手つきはさすがに慣れたもの。魚をさばいたり、野菜を刻んだり、親御さんとの抜群のチームワークでしっかりと調理を進めていきます。
今回は、地元の食材をふんだんに取り入れていることや、炒める・炙る・焼く・蒸すなど調理法の多彩さもさることながら、どのメニューにも“家族のために”という温かい思いがこもっていたことがとても印象的でした。「ナスが苦手なお姉ちゃんも食べられるようにチーズと合わせて」、「一緒に暮らすおばあちゃんの健康のため、味付けは薄めに」。出来上がった料理からは、その土地の風土と、それぞれにかけがえのない家族のかたちが見えてくるようでした。
また、調理の合間には、各地区のガス会社の担当者が、メニューや食材をくわしく紹介するコーナーも登場。地域の特色やつながりが一層感じられ、見学者の皆さんの応援にも熱が入りました。
審査にあたったのは、服部栄養専門学校校長の服部幸應さん、料理研究家の枝元なほみさん、全国小学校家庭科教育研究会会長の藤原孝子さんの3氏。実技審査と試食で、�おいしさ、�オリジナリティ、�ガスならではの調理方法、�親子のチームワークの4ポイントを審査します。
「どのチームも素晴らしかった」という大接戦の中、次のチームが見事受賞に輝きました。
北海道地区代表
星野由美子さん・愛帆さん
愛情たっぷり、バランス我家の晩ごはん〜北海道っておいしいね
近畿地区代表
伊藤まゆみさん・光希さん
飛びだせ!はりうま食材たちの集い
東海北陸地区代表
犬島亜矢乃さん・梨乃さん
お鉄Cal(てがる)我が家のエコご飯
九州地区代表
中島亜紀さん・笑唯さん
みんな大好きココ夏(ナッツ)カレーと自慢の平パン、直火で焼くとオイシーサー
審査委員長の服部幸應さんは、「今日は全員に大きな点をあげたいと思ったくらいの接戦でした。お子さんが大きくなったとき、お母さんが作ってくれた“おふくろの味”はいろいろな意味で心の支えになってくるものです。親御さんは、これからもお子さんにいいものをどんどん伝えていってあげてください」と述べられました。
審査委員の藤原孝子さんは、「それぞれの親子の健闘ぶりがひしひしと伝わってきました。チームワークのよさ、地域の食材を生かし、残さず使う工夫、出来上がったお料理のおいしさ、上手なお片づけ、いろいろな面でとても感心させられました」と講評を述べられました。
枝元なほみさんは、参加した全チームそれぞれについて感想を述べたあと、「表彰式にとっても感動しました。皆さんがおうちでいろいろなことを考え、練習し、料理を作ったという時間があるからこそなんだと思います。これからもおうちのごはんをぜひ楽しんでください」とコメント。
表彰式の前には、前回に続き「子供の未来のために語る食育セミナー」を開催。立命館大学教育開発推進機構教授の陰山英男さんによる基調講演や、陰山さん、服部さん、医学博士・管理栄養士の本多京子さん、東京ガス(株)「食」情報センターの小西雅子さんによるパネルディスカッションを通じ、子どもの学力と食の関係について、さまざまな興味深いお話をいただきました。
応募者数も大幅に増え、食の大切さやおもしろさ、親子で料理をすることの楽しさがますますあふれる全国親子クッキングコンテスト。次回はどんな親子に会えるのか、炎を使ったどんなあったかメニューが登場するのか、早くも期待がふくらみます。