建物概要

所在地東京都中央区
新築/既存新築
建物構造RC造(コアウォール構造)・S造・CFT造・SRC造・免震構造
延床面積94,912㎡
竣工年月2024年度
ガス設備コージェネ排熱投入型吸収冷温水機ガス焚吸収冷温水機

ZEB化の概要

ZEB化の取組み

①本社ビルに相応しい環境性能を備えた、超高層複合用途ビル初のZEB Ready

  • 100年建築を掲げる戸田建設の本社ビルとして求められる高い環境性能を満たすため、超高層複合用途ビル全体でのZEB Readyを当初より目標として提示。
  • 高効率機器の採用によりBEIを低減するだけでなく、外気導入や潜顕分離空調システムなど未評価技術も多数導入しており、運用時の省エネにも取り組む。

②大都市中心部に求められる地域貢献を実現

  • 東京都都市再生特別地区の考え方に基いて、芸術・文化拠点の形成や防災対応力の強化などに取り組み2016年3月に都市計画決定を受ける。
  • 72時間の機能維持可能な非常用発電機の他にコージェネレーション設備を活用し、高いBCP性能を実現。電力とガスのミックス熱源となっており、エネルギーの多重化も実施。水害対策として、7Fに電気設備や熱源設備を設置し、BCP機能を向上。

③エネルギーサービスを活用しさらなる省エネ運用を追求

  • コージェネレーション設備の排熱は冷房・暖房・給湯に活用。
  • エネルギーサービス事業者との密な連携により、建物全体の冷熱・温熱負荷にあわせた熱源設備の最適運用を追求。

主な導入設備

外皮断熱 屋上緑化、外壁高断熱ガラスの採用、電動ブラインドによる調光制御
空調コージェネ、排熱投入型吸収冷温水機、ガス焚吸収冷温水機、ターボ冷凍機、空冷HPモジュールチラー
換気外調機、全熱交換器
照明LED照明、人感センサー点滅制御、明るさセンサー調光制御
給湯高効率給湯機、コージェネ排熱利用、電気温水器
再エネ太陽光発電設備

主要ガス設備

  • コージェネ(中圧仕様)
    • コージェネレーションシステムは、平日昼間2台稼働。週末の昼間は一台、夜間は停止する計画。
    • 災害時の電力の安定供給を確保するため、停電時自立型を採用。
  • 排熱投入型吸収冷温水機
    • コージェネの排熱は排熱投入型吸収冷温水機を活用し、冷房・暖房・給湯で使用する。
  • ガス焚吸収冷温水機
    • エネルギーの多重化のため、ガス式の熱源と電気式の熱源(ターボ冷凍機、空冷HPモジュールチラー)を併用。
  • 中圧引き込み
    • 耐震性の高い中圧ガスによって敷地内にガスを引き込み、専用ガバナを活用し敷地内で低圧に減圧。
設備容量 コージェネレーションシステム
700kW × 2台
排熱投入型吸収冷温水機 500RT × 2台
ガス焚吸収冷温水機 560RT × 1台

コージェネ(中圧仕様) 災害時にも電力供給可能な停電時自立型を採用

排熱投入型吸収冷温水機

ガス焚吸収冷温水機

中圧ガス 専用ガバナ

ガス焚吸収冷温水機

中圧ガス 専用ガバナ

その他の導入設備


太陽光発電設備
特区の認定条件ともなっている


インバータターボ冷凍機


自然換気窓とボイド
高さ約80メートルのボイドを
中心部に配置し、自然換気を促進


ルーバー・庇による日射遮蔽


電動ブラインド


地中熱熱源HPチラーシステム


復元空間の雰囲気を崩さない空調換気設備の設置検討

TODA BUILDINGではエネルギーサービス事業を導入。
エネルギーサービス事業とは、建物オーナーや施設運営者に代わり、エネルギーサービス事業者が設備の所有・メンテナンス・省エネサポート等を行うサービス。

エネルギーサービス事業者のセンターサーバにて、エネルギー使用実績、予想気温、エネルギー料金情報を基に最適な運転計画を演算し、現地の最適制御盤から各熱源機に運転指示を行う。人では困難なきめ細かな遠隔自動制御を行うことで、より高度な省エネ運転が可能。

24時間遠隔監視で設備の状態を把握し、エネルギーサービス事業者による適切なメンテナンスを実施することで、機器の劣化を最低限に抑える。

計画の経緯・担当者のコメント

計画の経緯

京橋の地で120年以上事業を営む戸田建設が、本社建替えを機に、隣接街区と共同して都市再生特別地区制度(特区)を活用し、2016年3月に都市計画決定を受け、「まちに開かれた、芸術・文化拠点の形成」「街区再編、防災対応力の強化、環境負荷低減」を目指して超高層複合用途ビルを建設する大規模開発を行った。

高層部の賃貸オフィスと低層部の芸術文化エリアで構成し、ミュージアム、ホール&カンファレンス、ギャラリーコンプレックス、創作・交流ラウンジ、共用部アートスペース、アートショップ&カフェが有機的に機能することで「誰もが気軽に、芸術・文化を体感できる機会を創出」し「新進アーティストの育成」そして「情報発信の場の創出」を実現。

本社ビルであり高い環境性能が当初より求められ、日本で初めての超高層複合用途ビルにおける建物全体でのZEB Ready認証となった。

スケジュール

2012年〜2015年基本計画策定=企画設計期間
2016年 3月都市計画決定
2018年 5月〜2020年 1月基本設計期間
2020年 2月〜2021年 7月実施設計期間
2021年 8月 1日新築工事着工
2024年 9月30日竣工
2024年11月 2日運用開始

ZEB化の成功要因

  • 戸田建設 環境設備設計部 秋山さん

会社の方針として環境性能が求められる中、本社ビルに相応しい性能が求められ、先進的な技術を多く採用することができたと考えている。

本社ビルはCreative Laboと位置付けており、後々の計画のための実験施設という意味合いも持っていたことから、BEI低減につながらない技術であっても採用を判断し導入している。

戸田建設では「100年建築」を掲げており、設備だけでなく建築部分も含めて一丸となって省エネに取り組めた。

都心部であることから、BCPを考え熱源はガスと電気のミックスとして検討するとともに、さらに容積率緩和のための特区の条件としてコージェネレーションがあったことから現在の熱源構成となった。

今回のTODA BUILDINGでは各種データを大量に計測・蓄積しているため、それをもとに設計、工事、エネマネ、DXなどの部署で実績データを検証し、運用に取り組む予定。

写真左から、櫻井さん、秋山さん、山岸さん

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