天然ガス自動車とは
天然ガス自動車(NGV)は、SOx(硫黄酸化物)や粒子状物質をほとんど排出しません。さらに、NOx(窒素酸化物)やCO₂(二酸化炭素)の排出が少ない環境特性に優れた車です。トラックやバス、軽自動車に至るまで、次世代自動車の中では車種バリエーションが豊富なことも特徴です。
天然ガス自動車の構造は、基本的にガソリン車やディーゼル車と同じであり、異なるのは燃料系統だけです。
燃料である天然ガスは、高圧(20MPa)に圧縮され、自動車のガス容器に充填されています。ガス容器から燃料配管を通って減圧弁を介してエンジンに供給されます。
天然ガス自動車・スタンドに関する基準・手引き等の詳細は、特設サイトをご覧ください。
国の重要な政策
国の重要な政策に天然ガス自動車の重要性が位置づけられており、さらなる普及拡大が期待されています。
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エネルギー基本計画
2018年7月 経済産業省
エネルギー基本計画とは、エネルギー政策の基本的な方向性を示すためにエネルギー政策基本法に基づき政府が策定するものです。
多様なエネルギー源を選択できる環境整備の促進
次世代自動車※については、2030年までに新車販売に占める割合を5割から7割とすることを目指す。
※次世代自動車:ハイブリッド自動車、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車、燃料電池自動車、グリーンディーゼル車、CNG自動車等
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総合物流施策大綱(2017-2020)
2017年7月 閣議決定
総合物流施策大綱とは、政府における物流施策等の指針を示すもので、「我が国の経済成長と国民生活を持続的に支える『強い物流』を構築していく」ことを目指すものです。
輸送モードの省エネ化・低公害化
物流分野における主要なCO₂排出源であるトラックをはじめ、船舶、航空、鉄道の各輸送モードの省エネ化、低公害化を進め、天然ガスや水素等によるエネルギー転換を促進する。
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国土強靭化基本計画
2018年12月 閣議決定
国土強靭化基本計画は、強靭な国づくりの総合的かつ計画的な推進を図るための指針として、国土強靭化基本法に基づき政府が策定するものです。
国土強靭化の基本方針(交通・物流)
ガソリン等の不足に備え、電気自動車、CNG燃料自動車、LPG燃料自動車・船舶、LNG燃料自動車・船舶など、輸送用燃料タイプの多様化、分散化を図る。
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地球温暖化対策計画
(2016年5月 閣議決定)
「地球温暖化対策計画」とは、COP21で採択されたパリ協定や2015年7月に国連に提出した「日本の約束草案」を踏まえ、日本の地球温暖化対策を総合的かつ計画的に推進するための計画です。
次世代自動車の普及、燃費改善
エネルギー効率に優れる次世代自動車等の普及拡大を推進する。
※次世代自動車:HV、EV、PHV、FCV、CDV、圧縮天然ガス自動車(CNGV)等低炭素物流の推進
トラック輸送についても一層の効率化を推進する。このため、(中略)大型CNGトラック等車両の大型化(中略)を推進する。