CO₂削減対策の効果と電気のCO₂排出係数について
家庭用燃料電池等の天然ガスシステムの導入によって、電気の購入量を減らすことができます。
電気の使用によるCO₂排出量の算定には、一般的に電気の使用量に「全電源のCO₂排出係数(=火力発電のCO₂排出量÷全発電量)」を乗じて計算しますが、CO₂削減対策の効果の算定には「対策により影響を受ける電源(マージナル電源)」のCO₂排出係数を用いて計算する必要があります。日本の現状では、マージナル電源は火力電源と考えることが合理的です。
購入する電気を減らすと、どの発電方法の電源が減るのだろう?
CO₂削減量を計算するには、火力発電のCO₂排出係数を用いるのが正しい評価。
CO₂削減量を計算するのに、「火力発電のCO₂排出係数(=火力発電のCO₂排出量÷火力の発電量)」ではなく、「全電源※のCO₂排出係数(=火力発電のCO₂排出量÷全電源の発電量)」を使うべきという意見もありますが、どちらが正しいのでしょうか。
※全電源:火力のほか、CO₂を排出しない原子力や水力を含めたすべての発電方式
各種排出係数を使用する場合の考え方について
最新の地球温暖化対策計画などには以下の様々な電気の排出係数が記載されている。目的に応じた排出係数を選択することが必要。
※1 地球温暖化対策計画(令和3年10月22日閣議決定)
※2 2020年度における地球温暖化対策計画の進捗状況(令和4年6月17日地球温暖化対策推進本部)
(注)掲載している数値は一例であり、上記以外の排出係数も選択可能。