日本ガス協会

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ガスの利用

ガスの利用

ガス空調とは

都市ガスを燃料とする冷暖房システム「ガス空調」は、消費電力が少なく、節電・省エネしながら快適な空間を実現します。社会課題となっている電力需給安定に大きく貢献するとともに、レジリエンス性を向上させることもできます。

ガス空調方式

ガス空調は建物の規模や使用用途により、個別空調方式(GHP)とセントラル方式(吸収冷温水機)に分かれます。
事務所などフロアごと、会議室ごとにエリアを分けて冷暖房を設置する場合はGHP、ホールなど大空間全体の冷暖房を一括で行いたい場合は吸収冷温水機がおすすめです。
GHPは空調エリアごとに室外機を設置し、個別に空調制御が可能であり、吸収冷温水機は建物を一括で冷暖房するため、同時使用率を考慮した効率的な容量設計が可能です。

空調の方式

個別分散方式(GHP)

特徴、仕組み

一般に液体が気化すると周囲の熱を奪い、気体が凝縮して液化すると熱を発生する性質があります。この性質を利用し、冷媒を圧縮機で圧縮し、機械的に液化と気化を繰り返すことによって冷暖房を行います。この圧縮機をガスエンジンで駆動するのがGHPです。

冷房の場合
暖房の場合
凡例

ラインナップ

GHPは標準的なビル用マルチ型空調だけでなく、様々な特徴を機能を備えた機種をラインナップしています。
特に停電対応型GHPは、バッテリーと発電機を搭載し、停電時でも空調や一部の電力供給が可能であり、災害時におけるBCP対策を重視する建物への設置が広がっています。

ラインナップ

セントラル方式

特徴、仕組み

水の蒸発の際に生じる気化熱を利用して冷水をつくるシステムです。蒸発した水を臭化リチウムに吸収させ、液体の水に再生する過程でガスの熱を利用します。フロンを全く使用しない、環境にやさしい空調システムです。

セントラル方式

排熱、再エネの有効利用

コージェネレーションやバイオマス発電等からの排熱(温水または蒸気)や太陽熱などの再生可能エネルギーを利用することで暖房だけでなく冷房も行うことができます。また工場排熱等の未利用エネルギーの有効活用により、大幅な省エネ化を実現します。

排熱、再エネの有効利用